きみの友だち 重松清
★★★★★
短編小説の形式を取りながら紡ぎだす一冊です。さまざまな「友だちの形」があるが、おそらく、そのなかのどのかの思いは誰かも痛いほど分かってしまうのです。
短編ごと主人公が変る。小学生の時に事故にあって足が不自由になった恵美ちゃん。足の不自由を友達のせいにして一人ぼっちの恵美ちゃん。八方美人でみんなの機嫌を取っていられない堀田ちゃん。冴えなく後輩に嫌われながら威張っている佐藤君。幼馴染みから遠さがる三好くん。そのきみたちに、「君は君でいいんだ」と、重松さんが語り続けている。多くの人間に受けなかろうと君は君でいいんだ。そのきみたちに、重松さんが語りかける言葉とめざしはあまりにも温かくてやさしくて、読んでいる間心に浸みる。とてもよい小説でした。

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